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月に、淫れて


―――月に、淫れて。

貴方は綺麗。哀しいくらい、綺麗。
潤んだ瞳も濡れた唇も。
その全てで俺を誘惑する。その全てで俺を狂わせる。
でも、貴方は答えてくれない。
何も言ってはくれない。
ただ、紅い爪を深く噛んで俺を見ている。

―――遠くを、見ている。 


―――IN THE MOON―――


窓から零れる月が蒼い。
木々が揺れるのが微かに聞こえる。
後は、何もない。
ただ漆黒の闇がこの室内を包んでいるだけだった。

―――コツコツ…と、足音がする。石造りの階段を静かに降りてくる足音。その音が段々と近づいていき、止まった。
「―――」
その音に反応するように闇の中で双目が光る。鋭い、獣のような瞳。肉食獣の、瞳。
「…日向さん……」
重い鉄の扉の向こうから聞き慣れた優しい声が、した。ひどく優しい声が。けれども。
「―――」
けれどもその声を聞いても答えない。ただじっと扉を見据えているだけだった。重たい扉と、そして。そしてその背後にいる人物に対して。
「入りますよ」
その声と同時に闇の中で、カシャンと物音が響く。コンクリートと重なる鎖の音。淫らで何処か、官能的な響きを含ませたような。
―――ギイーと重い音がして、鉄の扉が静かに開く。それと同時にツンッと鼻を突くような匂いが立ち込めた。
「日向さん」
目の前にいるその人に健はありったけの思いを込めて名前を呼ぶ。けれども小次郎は何も言わない。
その小麦色に焼けた細い足首を鎖に繋がれたまま、ぎらぎら光る瞳で健を見ている。ただ、見つめている。まるで、何かに飢えている野獣のような瞳で。
「ここ、寒くありませんか?」
その問いに、小次郎は黙って首を振った。言葉は発しない。ただ大きくて鋭い瞳が健を見つめるだけで。見つめているだけ、だった。
「そうですか」
健は何時もの優しい微笑で小次郎を見返す。そう何時もの優しく、優し過ぎる瞳で。
「…け…ん……」
その瞬間初めて、小次郎の唇が言葉を紡ぎ出した。少し掠れて上手く紡げない声。何処か乾いている声。
「何ですか?日向さん」
「…太陽……」
小次郎は自由になっている両腕を伸ばして健の長い髪に指を絡める。柔らかく指先を擦りぬけてしまうその髪に。
「俺、太陽が…見たい…」
濡れた、瞳。以前の彼はこんな瞳をしてなかった。こんなに哀しく艶やかな瞳を。こうして夜に濡れた瞳は彼とは無縁だったものだから。
「駄目ですよ、日向さん。ここを出ちゃ」
全て、自分のせい。自分の犯した永遠に消えない罪。消える事のない、永遠の罪。真夏の太陽と引き換えに、手に入れたもの。それは。それは……。
「ここに、いなさい。日向さん」
「――――」
「貴方にはここ以外に還る場所などないのだから」
「―――健……」
「俺だけ、貴方は見ていればいいんだ」
健の腕が小次郎の背中に回る。この人の身体は、自分の両腕ですっぽりと包まれてしまう。細い、身体。今にも壊れてしまう程。
「日向さんは何も考えなくていいんだ。こうして俺の腕の中にいればいいんだ」
「…健……」
小次郎の手がおずおずと健の背中に回る。慣れない仕種が返って彼の欲情をそそった。ぎこちないその動作が。
「日向さん」
甘く焦げ臭い匂い。この人がここに繋がれてから身に付けた、匂い。潤んだ瞳。健を誘惑するような。濡れた唇。微かに震えて健を誘っている。
「日向さん、愛している」
「………」
何千何万回、呟いた言葉。でも、決して答えてはくれない。―――答えては、くれない。どんなに愛していると囁いても、それは健の一方通行でしかないのだから。
吸い込まれるように健は小次郎の唇を塞ぐ。小次郎は全く抵抗をしない。だまってそれを受け入れている。
「…んっ……」
薄く開いた唇をこじ開けて健の舌が侵入してくる。まるで、生き物のようにそれは小次郎の口内を蠢いた。眩暈を起こしそうなほど巧みなディープキス。その舌はまさぐるような激しさで、小次郎の口内を犯していった。飲みきれなくなった唾液が小次郎の口元を濡らす。それさえもが、淫らで妖しくて。
「日向さん、あんた綺麗だよ。むちゃくちゃ、綺麗」
健が零れた唾液を舌で舐め取る。ぴちゃぴちゃと、その音が生々しく小次郎の耳に入って来た。
「…健……」
小次郎が薄く瞳を開いて健を呼ぶ。それに答えるように健は小次郎を冷たいコンクリートの床に押し倒した。小次郎の高い体温と対照的な冷たい床。
熱く燃えた身体と、冷えきった心……。今の、小次郎そのものみたいな。
「愛しているよ日向さん。愛している」
健は小次郎が身に付けているワイシャツのボタンをひとつづつ外した。そのたびに小次郎の身体がぴくんぴくんと、細く揺れる。いつも小次郎は初めてのようにこうして反応をする。
「愛している」
健は小次郎の耳元で囁いた。ピクッと小次郎の肩が動く。息を拭き掛けるように囁かれた言葉に、睫毛を震わすのを押さえきれずに。
「…あっ……」
健の指が小次郎の胸の突起を掴む。するとそれはみるみる内にピンッと張りつめた。指で扱いたり、摘んだりしてやると小次郎は堪らないと言うように身体を震わす。
「…やっやだ…そこ…あぁっ」
「日向さんってココ、弱いんだよね。こうするだけで―――」
健の手が小次郎のズボンのジッパーに移ると、ジイッと音がしたと同時に小次郎のソレが下界へと曝け出される。
「あぁっ…ん…やだっ…」
既にそれは健が愛撫を与える前からそれなりの角度と大きさを持っていた。健の手のひらでどくんどくんと脈打っている。
「もう、こんなだよ」
健が小次郎の耳元で笑う。小次郎はそれだけで感じてしまう自分が恥ずかしくて顔を赤らめた。けれども健の瞳はそれを楽しそうに見下ろすだけで。
「恥ずかしがらないで日向さん」
健の手が小次郎自身を掴む。健の指が淫らに絡みつく。摩るように撫でながら、指が形を辿る。先端の割れ目に辿り着くと、そのままぐいっと爪を立てた。
「あふぅっ…あぁっ」
巧みな健のテクニックにみるみる内に小次郎は上り詰めていく。じわりと背中から這いあがる快楽の波に抗う事も出来ずにただ。ただ身体を小刻みに震わせるだけで。
「あぁっん…あぁぁ……」
「日向さんって淫乱だね」
健は小次郎を凌辱するように呟いた。言葉でわざと小次郎の羞恥を煽る事を言う。そのせいでぱっとその顔が真っ赤に染まった。
「でも、素敵だよ。そんなあんたも」
健の手の動きが一層激しくなる。先端からは先走りの雫が零れて来る。それを確認すると小次郎自身の先端部分を健はきゅっと掴んだ。
「…あっ…いっいやだ……」
今にもイキそうだった小次郎がその出口を塞がれる。耐えきれずに小次郎はその褐色の体を激しく見悶えさせた。
「いっいや…け…ん……」
「何が、いやですか?」
微笑さえ浮かべて健は尋ねる。小次郎はぎんっと健を睨みつけた。それを見るなり健の口元から笑いが漏れる。その決して変わらない勝気な瞳に。何よりも焦がれた瞳に。
「あんた、その瞳ぞくぞくするよ。返って見た男の欲情をそそるってあんた分かってやってんの?」
「…あぁっ……」
小次郎の言葉は喘ぎになって声にならない。再び健の手が淫らに小次郎に絡みついてきたからだ。しかしそれは小次郎が上り詰める寸での所で止まってしまう。
「…あぁぁ…ん…あ……」
狂おしい程焦れったい感覚。それに耐えきれず首をいやいやと首を振った。その仕草ですら健には愛しいもので。何よりも愛しいもので。
「イキたい?日向さん」
健の冷たく優しい声が小次郎の耳元に降ってくる。耳元にわざと息を吹き掛けながら。
「ぁぁ…ん…」
「イキたいでしょう、日向さん」
呪文のように繰り返される声。小次郎は溶かされそうになる意識を、つなぎ止めるのに必死で。けれどもこの快感の海の中に呑まれて行くのを止める術を知らない。
「…あ…ぁぁ…」
ただ自分に出来る事は、いやいやとかぶりを振り続けるだけで。無駄だと分かっている抵抗をするだけで。
「クスッ、日向さんって素直じゃないんだから」
もう一方の健の指が小次郎の紅く染まった突起へと触れる。それだけで小次郎の口からは耐えきれない細い悲鳴が漏れる。
「ああっぁー」
上と下と両方の弱みを握られて神経がどうにかなってしまいそうで。どうにかなってしまえたら楽になるのとか思える程に。
「イキたいなら、言ってよ日向さん」
健が耳元で囁く。それだけで敏感過ぎる小次郎の性感体は刺激される。その甘く絶望的に囁かれる言葉に。
「あ…ぁふぅ……」
「俺に頼んで『イキたい』って」
「…い…言えな…あっ」
健が小次郎自身をぎゅっと掴む。痛い程に握り締められる刺激にすら、小次郎の身体は反応する。その強引な刺激が再び理性を奪っていく。
「言って日向さん―――」
小次郎を溶かしていく優しい、声。行為とは裏腹の。それは神経をぎりぎりまで追い詰めてゆく。もう、戻れないほどに。気高いプライドをずたずたに引き裂きながら。
―――分かっている。ここにいる限り、プライドを捨てなくてはいけない。でも、ここ以外に自分の場所は無い。分かっている。分かっているのだけど……。
「やだ…もう…ゆるし……」
小次郎が言えるのはここが精一杯だった。そんな事、健は百も承知だ。それでも健は止めない。どこまでも小次郎を追い詰める。
「だめだよ、ちゃんと言って。日向さん」
「いや…おねが……」
「日向さん、あんたは俺の物なんだよ。だから俺の言う事を聞きなさい」
あくまでも優しくあくまでも支配者の口調で健は言葉を続ける。そう、健は支配者。小次郎を征服する。小次郎の全てを奪える―――。
「あぁぁ…ぁ…ん……」
再び、健の手が淫らに小次郎に絡みつく。もう、小次郎はその巧みな愛撫に耐える事が出来なかった。
―――ついに、小次郎は健の望む言葉を呟いた。

「…イカ…せて……」

その声は聞き取れない程小さい物だったけれど。
「クス、最初からそう言えばいいんだよ。日向さん」
健にはちゃんと聞こえていた。
「―――愛しているよ、日向さん」
健のその言葉と同時にその手が小次郎自身をイカせる為のいっそう激しく動く。
「ああっ―――!!」
既に脈を打ち始めていた小次郎自身は、その強い刺激ですぐに健の手の中に果てた。


室内にはまだ荒い小次郎の呼吸音だけが響く。それだけが今この室内の音だった。そして。そして窓から覗く蒼い月だけが、獣と化した二人を静かに見つめていた。
「…日向さん……」
小次郎の細い身体を健は軽々と抱き上げる。―――カシャンッと、小次郎の足首に繋がれた鎖が乾いた音を響かせた。
その間も小次郎は抵抗をしない。濡れた瞳でただ健を見つめているだけで。いいや、抵抗など出来やしない。ここにいる限り。自分は健の人形でしか無いのだから。
健は小次郎をベッドの上に静かに寝かせる。その動作はひどく、優しい。何処までも優しい。
「日向さん―――」
抵抗しない小次郎をいとも簡単に組敷く。夜に濡れた瞳がただ健を見上げるだけだった。
「俺のココはこんなんですよ。あんたのあんな顔見たせいで…。責任取ってくださいね」
既に熱くなっている健自身を小次郎のソレに押しつける。ドクドクと脈を打っているのが触れた部分から伝わった。
「…あ……」
小次郎が羞恥の余りに小さな声を洩らす。それを見て健はまた冷たい支配者の笑みを浮かべた。クスリとひとつ、微笑いながら。
「ね、日向さん」
そう言うなり健は小次郎の、さらさらの漆黒の髪を掴んだ。そして自分は小次郎の前に膝立つと、髪を引っ張って張り詰めた自身を顔の前に持ってくる。
「慰めてよ、日向さんの『ココ』で」
健は自分自身で小次郎の唇をなぞった。小次郎は逃れようと首を横に振るが、力強い健の手がそれを許してはくれなかった。
「ね、日向さん」
「…や…だ……」
「クスッ、可愛いね日向さんは。でもね俺には逆らえないんだよ、その事忘れないで」
小次郎が絶望的な瞳で健の顔を見る。逆らえないのは、分かっていた事だった。そう、逆らう事なんて…。諦めたように小次郎は、ゆっくりとソレを口に含んだ。
「―――んっ!」
含んだ瞬間に小次郎はその大きさに咽りそうになった。その喉まで届く巨きさに。苦しくて、堪らなくて。
「…ん…う…ん……」
舌を使おうにも口の中で動きがとれなくて、ただ唾液だけが口元を伝う。それに気付いた健がやっと、絡めていた髪から指を離した。
「…は…う……」
それによってやっと、小次郎は身動きが取れるようになった。その舌で健自身を舐める。ぴちゃぴちゃと音を立てながら。
「…は…あ……」
苦しさの為に目尻から涙が浮かんでくる。しかしそれすらも健には、欲情をかき立てるだけだった。
小次郎の奉仕は決して上手いとは言えない。しかしその小次郎の表情を見ているだけで、健には充分だったから。
「…あっ……」
―――ドピュッっ……小次郎の細い悲鳴と同時に、口の中に白い液体が放たれる。そして飲みきれない液体が、小次郎の口元を伝った。
その感触に小次郎の背筋がぞくっとする。するとそれを見通したように健ば微笑った。
「日向さんってすごい。口に入れられると感じるんだ、ね」
「あっ」
すっと健の手が延びて小次郎自身を握る。まだ愛撫を与えられてないのに、それは確かに熱くなり始めていた。
「ほら、こんなに」
「あ…ぁぁ……」
さっきイッたばかりなのに、小次郎は健の巧みな愛撫により再び燃え上がってしまう。震えながらもソレは再び立ちあがる。
「ぁ…ぁぁ…ん……」
「いいよ、日向さんその顔。堪んねーよ」
「ああっ!」
いきなり小次郎自身を愛撫していた健の指が、後ろに廻り最奥の部分を抉った。ぐいっと指を中に突き入れる。
「…あっあっあっ……」
小次郎の中でその指は淫らに動く。引いたり突っ込んだり。まるで生き物のように蠢く指先。
「―――いやっ!」
健が小次郎の内壁を爪で荒々しく引っ掻いた。その痛みを伴う刺激に、小次郎の身体が震える。しかし健はお構いなしにその中を傷付け、楽しんでいた。
「ぁぁ…あっ……」
次第に小次郎の声が苦痛以外の色を帯びてくる。声が、濡れ始める。
「…あ…ぁ…ん…あ」
「イイ?日向さん」
「あっ…あ…ぁぁ…ん」
小次郎は答えられない。声は激しい喘ぎとなって書き消される。口から零れるのは甘い悲鳴だけだったから。
「イイんだよね、日向さん。だってあんたのここ、俺をこんなに締めつけてる」
「あっ!!」
健の指が引き抜かれたのかと思うと、再び指が突き入れられる。本数を二本へと増やして。
「…やめ…わかし……」
健の二本の指はそれぞれ別の動きをして、小次郎の中を蠢く。そのたびに内壁は押し広げられたり、また締めつけたりして中を乱されゆく。
「日向さん、俺を待てない?」
締めつける小次郎の内部を感じて健はせせら笑う。でももう小次郎の耳には、その声も入ってないのかも知れない。快楽に心を預けてしまった彼には。
「ああ―――」
小次郎はただ目尻に透明な雫を溜めて喘ぐだけだった。喘ぐだけ、だった。
「分かっているよ、日向さん。俺が欲しいんだろ?」
「ああっっ!」
急に健の指が引き抜かれ、遠くなっていた意識が現実へと戻される。びくんっと大きく肩を震わせながら。
「…わかし…ま…づ……」
快感の火種が燃え上がってしまった小次郎には、この状態で耐える事など出来ない。縋るような瞳で健を見る以外には。
「いいよ、日向さんその顔。やらしくって淫乱で。鏡で見せてあげたいくらいだ」
健の言葉の意味さえもう小次郎は理解出来ない。ただこの身体をどうにかしたいと言う気持ちだけが、この意識を止めているだけだった。
「俺が欲しいんだろ?日向さん」
健の声が呪文のように小次郎の耳に降ってくる。小次郎はただイケない身体を震わせるだけだった。
「あんたの中を俺で掻き乱して欲しいんだろ?」
「…あ…わかし……」
小次郎はうなされたように健の名を呼ぶ。それしか今の小次郎には出来なかった。それしか、もう出来なかった。
「―――立って、日向さん」
一瞬、健が何を言ったのか小次郎には理解出来なかった。ただ飛んでゆく意識を必死で取り戻して、言葉の意味を理解するのが精一杯だった。
「立つんですよ、日向さん」
全てを見透かしたような瞳で健は小次郎を見た。そしてその手を引っ張って、その場に立たせる。しかし、小次郎の両膝はがくがく揺れて、うまく立てない。
「立てなくなる位感じているんだ」
健は小次郎の細い腰を掴んだまま、その場にしゃがみこんだ。そうしてそそり立つ自身を小次郎の前に見せ付ける。
「日向さん、俺を跨いで」
「…え……?」
「俺を跨ぐんだよ、欲しいんだろ?俺を」
健の凌辱の言葉に小次郎の頬が赤く染まる。小次郎は必死になって首を振った。イヤイヤと、必死に。
「いや、なの?欲しくないの?」
そう言うと健は小次郎のくっきりと浮かび上がった背骨をなぞる。ソコも小次郎の弱い個所のひとつだった。
「…あっ…」
それだけで感じてしまう自分の身体を恨めしいと思いながらも、小次郎はそれを止められない。口から漏れるのは拒否の言葉では無くただ喘ぎだけだった。
「さあ、日向さん」
耳元でひどく優しく囁かれ…小次郎は、まるで操り人形のように健を跨いだ。
「いい子だね、日向さん」
クスッと笑うと健は再び小次郎の背骨をなぞった。ご褒美とばかりに。
「…あ…ん……」
ぞくっとする感覚に思わず小次郎の身体が震える。それさえも、淫らで……。健にとってそんな小次郎の姿は何よりも淫らで、そして綺麗だった。
「日向さん、俺を飲み込んで」
「ああああっ―――!!」
小次郎が悲鳴を上げる。健がその腰を引っ張って、そそり勃つ自身を小次郎の最奥に突っ込んだのだ。ずぶずぶと濡れた音とともに小次郎の中にその楔が埋め込まれる。
「ああっあっ!」
初めての恰好による刺激に身体が馴染めず、その蕾は閉ざされたままだった。健が欲望のままに進めようとしても、蕾は固く閉ざされて思うように進まない。
「あ…あ…ん…ぁ……」
健が小次郎の緊張を解こうと硬直している自身に愛撫をする。その巧みなテクニックに次第に小次郎の身体がほぐれていった。
「ああっ!」
その蕾が開いた瞬間を逃さず、健は小次郎を一気に貫いた。ぐちゃんっと接合部分が濡れた音を発する。
「あっああっあっ」
健をすっかり収めた小次郎の秘孔は、淫らに自身に絡みつく。さっきまで閉ざされていた蕾は、何時しか何時ものように蠢き健自身を締め付ける。
「いいよ、日向さん最高だ」
「ああ…ん…あぁ」
しばらく小次郎が与える感覚を楽しんでいた健だが、それ以上の刺激を求めてゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ―――!!」
その細い腰を持ち上げたり引いたりして、より激しい快感を求める。抜き差しするたびに擦れる肉の感触が堪らなくよかった。
「…ぁ…ぁぁぁ……」
「イイよ…日向さん…凄く…イイ…」
「あ…あぁ…ん……あっ」
「いいよ、堪らない。日向さんのココはまるで天国だ」
「あああっっ―――!!」
小次郎の声が一層激しくなった時、健の肉棒は最大の大きさと熱さで小次郎を貫く。
―――そして、同時に二人は果てた……。



―――IN THE NOT SUN――――



月夜の下で獣と化し快感を貪った後は、身体が重い。気だるい。動く事すらおっくうだった。
「―――日向さん……」
裸のままで二人は閉鎖されたこの地下で抱き合っていた。冷えきった部屋ではこうしてないと凍えてしまうから。
「…日向さん……」
けれども小次郎は答えない。昨日の激しい行為のために、最後には気を失ってしまったのだ。今は健の腕の中で安らかな寝息を立てている。
「もうすぐ、太陽が昇るよ」
小次郎のさらさらの髪に健は指を絡める。小次郎の髪はここに閉じ込めていても、真夏の太陽の匂いがする。この人は太陽そのものなんだ。
―――あの灼熱の熱いじりじりと焼いて、自分を狂わす真夏の太陽。
汚してはいけない、物。しかし汚してしまった。この人を太陽に取られたくなくて。太陽の下に出られないように鎖で繋いで誰にも見せないように閉じ込めて。



そして、永遠の時を手に入れた。
でも、永遠に失ってしまった。
あなたを。あなたの心を。
俺が一番欲しかったのは。
永遠の時でも貴方の身体でもなく―――




――――あなたの心だった。


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