捕獲




「ケ、アリティアなんて大した事ねーぜ。なぁ」
頭上から吐き出された息の臭さに思わずゴードンは眉を顰める。しかしその様子が気に入らないのか目の前の男はゴードンの顎を掴むと、腕に力を込めてまだ何処か幼さの残るその顔を歪ませた。
「捕虜の癖に何だ、その態度はっ!」
顔に唾を吹きかけられたが後ろ手に両手を縛られていてそれを拭うは出来なかった。今のゴードンに出来る事と言えば、目を見開いてきつく相手を睨みつける事だけだった。そんなささやかとも言える抵抗だけが、捕らわれた自分にとって唯一出来る事だった。
「まあいい。どうせこのアリティアはもう終わりだ。ここで大人しく待っていな」
「…誰が…大人しく…」
「お、まだ抵抗する元気があるのか?なら遊んでやろうか?俺らも退屈しているし、な」
そう言うと男は自分の背後にいた別の男を顎で呼び寄せる。薄暗い目をした男がゴードンに近付き、まるで値踏みをするように捉えられたその姿を見下ろした。
「そうだなぁ。こんなかわいこちゃんをほったらかして置くのも失礼というものだし、なぁ」
上から下まで舐めまわすような視線がゴードンの身体に絡みつく。それはきつく顎を掴まれるよりも、両腕を拘束されるよりも…ゴードンにとって『恐怖』を覚えた。何故ならば、その視線の意味は……
「ああ、どうせ俺らの好きにしていいんだ。ヤッちまおうぜ」
「…なっ…やめっ…止めろっ!!!」
大きくて太い手がゴードンの衣服に伸びると、そのままビリビリと音を立てながら破いてゆく。まるで紙きれのようにいとも簡単にその布が破かれて、隠されていた素肌が男達の前に晒された。
「へへ、胸はねーがこれはこれで…イイもんがあるぜ。なぁ」
「ああ、たっぷりと楽しめそうだ」
「…やっ…やだ…近付くな…っ!…ひあっ!!」
太い指がゴードンの胸の突起をきつく握り締める。潰れるほどの力で握られて、その小さな胸の飾りは痛い程に張り詰めた。
「やだっ!やめっ…やぁぁっ!!」
「いいぜ、抵抗しな。その方がこっちも盛り上がるってもんだぜ」
「ああ、もっと声だしな」
「やぁっ…やだぁっ…痛っ……」
もう一方の男がゴードンの背後に廻りそのまま後ろから抱き抱えると、両の胸を弄り始めた。もう一方の男は指を胸から離すと、その上から胸の突起を舌で嬲り始める。ぴちゃぴちゃと音を立てながら。
「…やぁんっ…やだぁっ…こんなの…やぁぁっ!」
指で限界まで胸の突起を引っ張られ、その上から別の男のざらついた舌で攻められる。その刺激に耐え切れずに何度も左右に首を振るが、その仕草は男達の加虐心を煽るだけだった。
「―――ひあっ!!!」
かりりと音を立てながら突起を歯で噛まれれば、ゴードンの口からは悲鳴じみた声が零れた。それをにやにやと男達は眺めて堪能すると、抵抗する間もなくズボンを降ろされた。背後の男がゴードンを抱かえ腰を浮かさせると、そのまま脚を広げさせる。そうして一番恥ずかしい場所を眼下に暴くと、前にいた男が何の前戯もなくその秘所に指を突っ込んだ。
「――――っ!!ひぃっ!!」
太い指が何の遠慮もなくゴードンの中にずぶずぶと埋められてゆく。その痛みに秘所と同時に暴かれたゴードン自身が、怯えるように縮こまった。
「いやっ痛いっ…痛いよぉっ…」
「おいおい指ぐらいで痛がっちまったら後が持たないぜ」
「お前が乱暴すぎるからだろ?なあ、かわいこちゃんには優しくしてやんないと」
「…あっ、…やっ…ふっ……」
背後の男が覆い被さるようにゴードンの唇を塞ぐと強引に口を割り、舌を忍ばせてくる。逃れ怯える舌を絡め取り、そのまま口内を堪能した。その間ももう一方の男の指はゴードンの狭い入り口を押し広げ傷つけた。
「…んんっ…んんんんっ!……」
痛みのせいで目尻から生理的な涙が零れてくる。その姿は男達の欲望に更に火をつけた。きつく目を閉じ痛みから堪え涙を零すその姿に。
「いいねぇ、その顔堪んねーなぁ。なあ相棒」
「ああ、もう俺のココは準備万端だぜ」
「―――っ!」
ゴードンの双丘に硬いモノが当たる。それは背後の男が言うように『準備万端』で。無意識にゴードンの身体を震わせる―――恐怖の為に。
「しょうがねーな。じゃあ最初はお前に譲ってやんよ。たっぷり楽しみな」
「悪いな。じゃあ先に突っ込ませてもらうぜ」
「や、やだ…っそれだけは…それだけは止めて――――ひあああああああっ!!!!」
腰を持ち上げられそのまま一気に降ろされる。内壁を引き裂くように太くて硬いモノがゴードンの中に貫かれてゆく。
「いいねぇ、このキツさ。この締まり女でも中々いねーぜ」
「ひいっ…ひあっ…ああああああっ!!」
腰を掴まれ息をつく暇もなく揺さぶられる。そのたびに肉の凶器はゴードンを傷つけ壊してゆく。激しい痛みに気を失う事すら許されず、ただ口から悲鳴じみた声を上げさせられるだけで。
「ほらほら、もっとイイ声で鳴けよっ!」
「あああっ!!いやだっ…もぉっ…もおっやめてぇっ!!!」
「可哀想にコッチはこんな縮んじまったな。可愛がってやるぜ」
「――-っ!!やああああああんっ!!」
もう一方の男の手が恐怖と痛みで縮こまってしまったゴードン自身を掴むと、そのまま上下に扱いた。それは早急に訪れた生理的な快楽だった。
「お、お前の扱きがイイみたいだぜ。俺のをぎゅうぎゅうと締め付けてきやがる」
「…違っ…違っ…やああっ…あああっ…ああああっ!」
突き上げられる痛みと扱きあげられる快感に、何時しかゴードンの意識が飲まれてゆく。思考は奪われ痛みと快楽が同時に押し寄せ何もかもが分からなくなって、そして。
「ほら、出すぜ。たっぷり味わいな」
「――-っ!!!!あああああああっ!!!!!」
ぐいっ!と引き寄せられ最奥まで貫かれるとそのままゴードンの中に熱い液体が注がれる。それと同時に扱かれていた自身からも同様の液体が噴き出した。


「何くたばってんだよ。まだまだこれからだぜ」
「…やっ…!やだぁっ…もうっ…もう許し…っあああああっ!!」
「ほう、本当にイイ締まりだな。これだけでイキそうだぜ」
「な、イイだろう?堪んねーよな、コイツ」
「…やだぁっ…もうっ…もうっ許しっ…ぐふっ!!!」
「うるせーな、ほらコレでも咥えていろ。さっきまでお前の中に入っていた奴だぜ」
「ぐふっ…うううっ…うううううっ!!」
「口もイイじゃねーか、ほらもっと奥まで呑み込めよ」
「ほう、ソッチもいいのか。じゃあ出したら変わってくれよ」
「ああ、俺もまだソッチの穴でイキてーからな。ほら出すぜ、全部飲み込めよ」
「こっちも出してやんぜ、味わいな」
「――――っ!!!ぐふっううううううっ!!!!!!」


塞がれる。穴という穴が醜い肉棒によって塞がれる。注がれる。穴という穴に汚い欲望が注がれてゆく。溢れるほどに。そうして何もかもがぐちゃぐちゃに混じり合って、そして。そして、自分の身体の匂いが男達の匂いによってどうしようもなくなった頃、解放された。
「まるでポロ雑巾みたいになっちまったな。しょうがねーなぁ、着替えさせてやるか」
「グラ兵の服だけど、な」
身体を簡単に拭われ、そのまま服を着せられた。それは男達の言葉通り敵国の服だった。一度その為に手首の縄を解かれたが、もうゴードンには抵抗する力は残っていなかった。
「まだ口ん中俺らのが残ってるけど…せっかくだから冥土の土産にもっていきな」
「んぐっ!!」
飲みきれないほど注がれた精液が口に残ったまま、ゴードンは男達の手によって猿轡をかませられる。そして。
「おら、ここに入ってろ!」
「ング…」
王子に味方殺しの烙印を押させるためだけに、この場所に放置された。敵国の服を着せられ猿轡で口を塞がれて。敵兵が待ち伏せしているように見せかけるために。ただその為だけに……。