貴方が私にくれたもの



貴方が私に、くれたもの。
こころの中に、そっと。
そっとくれたもの。


―――それがあるからもう私は何も怖くはない……


本当はずっと怖かった。何時も剣を握る手は震えていて、そして。そしてそれが分からないように必死で堪えていた。そうなければ自らからが殺されてしまう、から。

『シゲン、私の身体、血のにおいがする?』

酔っ払いながらも呟いた言葉が私の何よりもの本音で、本当の気持ちだった。この紅い髪はきっと死んだ人の血を吸い尽くしていて、そして身体からは消えないどす黒い匂いがして。そして。そして私は穢れているんだと…。



抱き付いてきた細い身体をそっと抱きしめ、その髪に顔を埋めた。長い間ずっと妹として、大切に。大切に思ってきた存在だった。
「―――ジュリア……」
でも腕の中で震える彼女を、血の匂いがすると震える彼女を。今はただ、ただ愛しかった。その想いは明らかに『妹』へ向けられる想いとは別のものだった。
「…シゲン……」
黙って寝ろと言ったのは自分だった。傍にいてやるからと。でも今その言葉を明らかに自分の方が放棄している。こうして抱きしめて、そして。そして……
「血の匂いなんてしねーよ…もし、しているなら俺も、しているだろう?」
見上げてくる大きな瞳をそっと見下ろして、俺は顔を近づけた。息が掛かる程の距離で。睫毛が触れるほどの距離で。
「…ん…シゲン…匂いしない…」
「だろう?だから平気だって」
酔いがまだ抜けていない潤んだ瞳が真っ直ぐに俺を見つめている。そう何時も。何時もお前はずっと俺だけを真っ直ぐに見ていてくれた。そらされる事なく、真っ直ぐに。
「でも、シゲン」
そして今もこうして。俺だけを真っ直ぐに見ている。見上げて、いる。
「…ちゃんと…確かめ…て……」
その目が不意に閉じられて、そして。そしてぎゅっとお前は俺に抱き着いて来た。


酔っていたから、とか。その場の勢いとか。
いい訳を言おうと思えば幾らでもあるだろう。
けれどもその全てを俺は否定して。
ただひとつの想いで、俺はお前を抱きしめた。


「…ジュリア…好きだぜ……」


それ以上は何も言わずに、そのまま唇に口付けた。それ以上の言葉を告げなくてもお前には分かるだろうから。ずっと一緒にいたお前だから、俺の想いには…分かるだろうから。
「…うん…シゲン……」
一度唇が離れて、そしてもう一度キスをした。触れるだけのキスは何時しか深いものへと変化してゆく。それはごく自然に、心から湧き上がる想いに忠実に。
「…ん…ふぅんっ……」
背中にしがみ付く腕が強くなって、それを感じながらも口中を攻める舌を止めなかった。より深く唇を求める。舌を絡ませながら、何度も何度も髪を撫でた。
――――どうしようもない愛しさを、込めながら……
「…ふ…はぁっ…シゲン……」
「ジュリア、俺が確かめてやるから。だから俺も確かめろ」
「…シゲ…ン……」
「互いの、匂いを……」
ぱさりと音をさせながら、俺はお前の身体をシーツの波に埋めた。そんな俺にお前はそっと、微笑った。それは俺が初めて見たお前の『女』の顔だった。


剥き出しになった白い肌に指を這わす。普段はあまり気にならないがこんな時にふと思う。お前の色の白さを。けれどもそれは暖かい白さだった。人間の肌の色、だった。
「…あっ……」
胸に指を絡ませた瞬間、口から零れるのは甘い息。それを確認しながらそのままゆっくりと胸を揉んだ。
「…ああ…ん……」
指に収まりきらない程の大きさがひどく雄を誘った。妹だと思っていたから欲情する事はなかったが、こうして独りの女として見ればお前の身体はひどく魅惑的だった。
「…ジュリア…」
「あんっ……」
片方の胸を指で揉みながらそのままもう一方を口に含んだ。その途端硬くなった乳首を舌で嬲る。ぺろぺろと音を立てながら舐めてやれば、ぴくんと小刻みに身体が震えた。
「…あぁ…ん…シゲン…はぁっ…ん…」
柔らかな胸からは甘い匂いが微かにした。それは決して血の匂いじゃない。お前の。お前の体臭、だった。仄かに甘いその薫り。
「…あぁ…あん……」
その薫りに埋もれながら、俺は指を舌をお前の全身に滑らせた。

「―――ああんっ!」
両足の狭間に指を当てて、そのまま秘所へと忍び込む。男を知らないソコは、指の侵入ですら拒んでか固まっていた。それを解すようにゆっくりと指で中を掻き乱してゆく。
「…あぁ…あぁ…ん…はぁっ…ん……」
何度も何度も花びらを撫でながら、中へ中へと入ってゆく。そして探り当てた一番感じる場所を、執拗に攻めたてた。
「…ああ…あ…あぁ…ん……」
とろりとそこから蜜が零れ出した頃には、花びらは指を飲み込むほどに貪欲になっていた。
「――ジュリア…いいか?……」
「…うん……」
俺の言葉にお前は小さく頷いた。そんなお前の頬にひとつキスをして、ゆっくりと中へと入っていった……。



貴方が私にくれたもの。
そっと、くれたもの。
この胸にそっと、貴方が。

―――貴方だけが私にくれたもの……



「――――あああっ!!」
中に侵入した途端、お前の顔が苦痛に歪む。それでも俺は動きを止めなかった。べとつく前髪を撫でながらゆっくりと中へと入ってゆく。
「痛かったら背中爪立てていいからな」
「…ふ…くふ…あああ……」
俺の言葉にぎゅっと爪を立てるお前が愛しい。俺はそれを感じながら、お前の中に全てを埋め込んだ。そして一端動きを止めて、腕の中の存在を見下ろす。
「――――ジュリア、もしお前が血の匂いをするってまだ言うなら……」
「…シゲ…ン……」
「俺の匂いで、埋めてやる。だから」

「…だからもう…お前は、怯えなくていい」

俺の言葉に頷いて、そして見つめあってキスをした。舌を絡ませながら俺はお前の中を動いた。動いて貫いて、そして。そしてひとつになって。
――――ふたりの匂いが、交じり合って……


「ああああ―――っ!!!」


お前の中に、熱い思いを吐き出した。俺の匂いで、俺の想いで、お前を埋め尽くす為に。




『シゲン、私の身体、血のにおいがする?』
洗い流しても消えない匂い。消せない匂い。何度洗っても、何度擦っても。
『ははは、ホームズの言った事を本気にしているのか?あれは奴のジョークだって、気にするな』
ねえ、シゲン…私の匂いどうしたら消えるのかな?ねえ…
『本当に?…… これでも……』
人を殺した数だけ、血を流した数だけ。私は穢たなくなってゆくのかな?
『しねえよ、そんなもん!』
でもシゲンがしないよって言ってくれたから。否定、してくれたから。
『……シゲン……』
だから、私少しだけ強くなれた気がする……。


貴方が私にくれたものは、この強さとそして。
そしてただひとつの想い。それがあれば。
それがあればきっと私は、もう何も怖くはないから。

―――なにも、こわく、ない……



「…ジュリア、お前は血の匂いなんかしねーよ…だってすげー……」




―――甘い匂いが…すんだからよ……





 


BACK  HOME

  プロフィール  PR:無料HP  合宿免許  請求書買取 口コミ 埼玉  製菓 専門学校  夏タイヤを格安ゲット  タイヤ 価格  タイヤ 小型セダン  建築監督 専門学校  テールレンズ  水晶アクセの専門ショップ  保育士 短期大学  トリプルエー投資顧問   中古タイヤ 札幌  バイアグラ 評判