―――君は僕の、太陽だから。
ひまわりよりも、眩しい笑顔。
くるくるとよく表情の変わる瞳。
その全部が。全部が、大好きだから。
―――君が、大好きだから。
強くなって、いっぱい強くなって。そしてこれ以上泣かないようにしようねって言った。泣かせないようにしようね、って言った。これ以上人が死んで泣かないようにって。
「…ああんっ!……」
まだ発育途中の胸に指を這わせ、そして尖った乳首を指先で摘んだ。それだけで腕の中の身体がぴくんっと震える。
「…やぁんっ…ナロン…っ……」
「サンのココピンク色で可愛いね」
「…あぁんっ…もぉ…何言って…あんっ……」
指の腹で先端を転がしながら、柔らかい乳房を揉んだ。小ぶりだったけど、形の良いソレを。
「サンは、可愛い」
「…ナロン……んっ……」
胸を弄る手はそのままで、唇を塞いだ。それはすぐに舌を絡め合う激しいキスへと変化してゆく。ぴちゃぴちゃと濡れた音を立てながら。
「…んんんっ…ふ…んんっ……」
背中に廻された手がぎゅっと僕の髪を掴む。そのまま自らに引き寄せて、より深いキスを求めてきた。それに答えるように僕は、口中を激しく貪った。
「…はぁっ…ん……」
満足したのか唇が離れてゆく。一本の唾液の糸を引きながら。それを指で掬いとってやったらぴくんと顎が揺れた。
「…ねぇ…ナロン……」
「ん?何?」
額を重ねあって、そして見つめ合った。僕たちは何時も。何時も何処か互いが触れていないとイヤだった。子供みたいだけど、ずっと。ずっと繋がっていたかったから。
「私の事、どれくらい好き?」
「…どれくらいって…その…滅茶苦茶、好き…」
「むぅ、もうちょっとロマンチックな言葉くれないの?」
「…ロ、ロマンチックって…どんな……」
「君だけを愛しているよ、とか」
「あ、えっと…その君だけを、愛しているよ」
「…棒読みだよ、それ。でも…」
「…でもいい…気持ちは何時も伝わっているから……」
強かった、君はとても強かった。
何時も前線に立って、そらされる事のない瞳で。
どんな残酷な場面も、どんな理不尽な戦いも。
全てその大きな瞳で、見つめていた。
自らの罪をちゃんと受けとめて、それでも。
それでも強く、前に進む君。
―――そんな君の微かに見せる不安を…全て受けとめられる男になりたいと思った……
「…ああんっ…ナロン…ソコ…はぁっ……」
薄い茂みを掻き分け、最奥へと辿り付く。開き始めた花びらに指を突き入れ、くちゅくちゅと中を掻き回した。
「…あぁん…イイ…イイよぉ…あぁ……」
切なげに震える蕾からはとろりとした蜜が零れて来る。それを指で掬いながら、君の媚肉に擦り付けた。その摩擦感がまた、君を追いつめてゆく。
「…ああ…あん…あん……」
目尻からぽたりと零れ落ちる快楽の涙をそっと指で拭った。その瞬間ふと君は微笑った。頬は蒸気し、息は乱れていたけれど。それでも君は微笑う。それが。それが何よりも愛しくて。
「――サン…好きだよ……」
「…うん、私も…大好き……」
「凄く、好きだよ」
「…私はね…いっぱい…好き……」
「うん、僕もいっぱい好き」
見つめあってまた、キスをした。何処でもいいから、僕等は。僕等はずっと繋がっていたいから。
強い人が、好き。
自分よりも強くないとイヤ。
だって私本当は。
本当は凄く怖がりで。
そして淋しがり屋だから。
だから私より先に死ぬ人はいや。だから私より弱い人はいや。
安心して背中を預けられる人。
自分でいっぱいになっても、平気な人。
私が心配しないくらい強い人。
―――君は私が心配しなくても…安心出来る人だから……。
「―――あああああっ!!!」
ぐいっと腰を引き寄せ、君の中へと入ってゆく。絡み付く内壁はぎゅっと僕を締め付けた。
「…あああっ…ああんっ…あああぁ……」
絡み付く蕾と、焼けるように熱い君の中。動く前に達しそうになる自身を押さえるのに必死だった。必死で、堪えて君の腰を揺さぶる。
「…ああ…あんっ…あんあんっ……ナロ…ン…あぁぁっ……」
がくがくと激しく揺すった。抜き差しを繰り返し、その内側の抵抗感を楽しむ。快楽を逃がさないようにときつく締め付けるソレは、眩暈がするほど気持ちよくて。
「…サン……」
「…ああんっ…ナロン…ナロン…ああん……」
繋がって、いる。一番大事な所が繋がっている。キスも手を繋ぐのもいいけど。やっぱりこうやって。こうやってひとつになっている時が一番君を感じられるから。
「…もぉ…私…ダメ…はぁ…あああああっ!!!」
――― 一番君の、近くにいるから……
手、繋いでいて。
繋いでいて、ね。
私本当は、少しだけ。
少しだけ怖いの。
―――大切な人が死ぬんじゃないかって…不安になるの……
「…ナロン……」
「ん?」
「…大好き……」
「うん、僕も」
「世界で一番、好きだよ」
自然に零れた君の言葉に、私は微笑った。嬉しくって、嬉しかったから。どんなロマンチックな言葉よりも、嬉しかったから。
「もうちょっとこうしてていい?」
繋がったまま、君は言った。まだ頬はほんのりと紅くて、そして息は微かに甘くて。
「うん、ずっとでもいいよ」
「…ずっと?……」
「うん、ずっと」
ぎゅっと抱きしめて、そのままキスをした。どんな時でも僕等は繋がっていたいから。指先も、唇も、そして……。
―――全部、繋がっていたいから……。
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